おぴまろはまーたB級映画に騙されたんかい!

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B級映画を中心にお語り申すブログ。

映画『エンド・オブ・トンネル』感想、ネタバレあり ラストの伏線回収が鳥肌もの!!

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【製作国】アルゼンチン・スペイン合作 【製作年】2016年 
【上映時間】120分 【監督】ロドリゴ・グランデ
【キャスト】
レオナルド・スバラーリャ
クララ・ラゴ
パブロ・エチャリ
フェデリコ・ルッピ
ワルテル・ドナード
ハビエル・ゴディーノ    ほか

エンド・オブ・トンネル

みなさんこんにちは、おぴまろです。
突然ですが、みなさんは鳥肌が立ったことはありますか?
怖い体験をした時、感動した時など、さまざまな場面で鳥肌は立つものですが、私も何度か鳥肌が立ったことがあります。そして、今回紹介する映画で、

久しぶりに大鳥肌(おおとりはだ)立ちました。
というわけで、今回紹介するのは、『エンド・オブ・トンネル』。

おぴまろはまーたB級ホラーかい?

と突っ込まれがちなタイトルですが、実は違います。
本作のジャンルは、いわゆるミステリー系統のジャンルに区分されます。何気なしに鑑賞していたおぴまろですが、

この映画は凄まじい!

観終わったあとには、鳥肌が止まらず、とても完成度の高い作品だと知ることになりました。あー早く伝えたい!しかしながら、この作品の良さを語るには、少々のネタバレが必要なのです。あらかじめご了承の上、ご覧ください…!

というわけで、『エンド・オブ・トンネル』の感想です!

※本レビューには多々ネタバレを含みます。それでも良いという方のみ以下ご覧ください。

『エンド・オブ・トンネル』のあらすじ

youtu.be 事故で妻子を失い、自分も車椅子生活を余儀なくされているホアキン(レオナルド・スバラーリャ)は、家の2階部分を娘を抱えるストリッパーのベルタに貸すことに。二人との交流を通して少しずつ明るさを取り戻していく中、地下室でトンネルを掘っているような作業音と話し声を耳にする。やがて、犯罪者たちが銀行に押し入るための地下道を掘り、ベルタたちがその計画に加担させられているのを知る。ホアキンは母娘を救うと共に犯罪者たちが奪った金を横取りしようとするが……。(Yahoo!映画より引用)

犯罪に巻きこまれた不運な主人公…?

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さて、妻と娘をなんらかの事故で失い、自身も車椅子生活となっていた主人公。その孤独な生活は、ある母娘の登場から一変します。
車椅子生活を余儀なくされ、徐々にお金もなくなってきた主人公。食いぶちのため、自身の家の2階を貸し出します。そこに現れたのはストリッパーとその娘。最初は内向的だった主人公も彼女らと同居することで徐々に明るさを取り戻します。
そんな中、主人公がいつものように地下室で作業をしていると、壁の向こうから何やら不審な物音が!
調べてみると、なんと強盗グループが地中を掘り進め、銀行強盗を企んでいたのだ!
とまあ、このように、一見主人公はその付近に住んでおり、犯罪を知ってしまい巻き込まれてしまう!というストーリーが浮かびますが、全然違います。
最初は驚いた主人公。壁に小さな穴を開け、カメラを仕掛け、様子を探ります。これから主人公は強盗の企みを阻止するのか?!…と、思いきや、

むしろ気持ちいいぐらい便乗します。

なんと、主人公は強盗グループが盗み出そうとしてる金を横取りしてやろうと企むのです。この時点でだいぶひねくれた作品に仕上がっているのですが、本作はそんなところが気にならないくらい伏線がすごい作品なのです。

序盤から張り巡らされたいくつかの伏線

最初にも述べたように、本作には張り巡らされたいくつかの伏線とその回収がとても良く出来た作品です。その伏線を簡単に箇条書き。

・冒頭で、犬に与えようとして棚にしまった安楽死の薬入りのクッキー

・中盤あたりでストリッパーの娘が強盗グループのひとりから盗んできた時計

・強盗グループの計画を知ろうと設置したカメラから得た情報

・ラストの衝撃な伏線?(重要なため後述)

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おぴまろが本作の感想のテーマを“伏線”にしたいがために、いくつか無理矢理なものも含まれておりますが、これらが大まかな伏線。
冒頭のクッキー、盗んだ時計は終盤にとても重要となってくる品物です。カメラから得た強盗グループの名前や、彼らの何気ない会話も、最初は気にせず観ていましたがラストで必要なものです。
このように、本作は冒頭から伏線をいくつか張っております。序盤は、「このくだり、いるか?」と思っていましたが、終盤でしっかりと回収してくれます。そのため、最後まで飽きずに観ることができます。

ラストシーンの最大の伏線回収に大鳥肌

さてさて、私が本作で語りたかった一番のシーンは中盤に張られたストリッパーの娘ベティの「ある伏線」とその回収です。私はこれを目の当たりにし、

え。うぇあぇぇ?!と、声が出ました。(実話)

しかしながら、この伏線回収は他のものと違い、明確に語られておらず、私の勘違いという可能性もあるので、あくまで意見と考察としてご覧ください。

※注意!下記より盛大なネタバレを含みます。ご了承の上お進みください!

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ーーーーーーーーーーーーネタバレゾーンーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

 

私が気になったのはいくつかのシーン。
その前に、いくつか前提を提示しておきます。
まず、ストリッパーの正体は強盗グループのリーダーの彼女であったこと、そして彼女の娘のベティは2年ほど前から言葉を発せない状態になっていたことです。これは明確ではありませんが、何かしらショックな出来事があったように語られています。ある日、主人公はベティが彼の犬に向かって何かを語りかけている姿を目撃します。
後日犬の首輪にマイクを仕掛け、娘が何を言っていたのか調べようとします。
彼女は、

ママの彼氏とゲームをするの。いろいろやらされる。でもママには秘密なの。教えたらヤキモチをやくって。男の子と女の子の遊びなんだよ。

これは、何者かが明らかに、ベティに対して“いかがわしい行為”をしていたことが分かります。そして、その何者かは明白で、強盗グループのリーダーにしてストリッパーの彼氏です。これを聞いたストリッパーは彼に対し激しい怒りを露わにします。

この時は誰もがそう思いますよね…?

さて、本作のラスト。主人公の家に押し入った強盗グループとの一悶着の末、彼らはさまざまな伏線回収の餌食となり、仲間割れの末全滅します。そして、生き残った主人公とストリッパー、その娘ベティ。ラストシーンで家を空け、共に新たな生活をしていこうというほほえましいシーンです。

そのはずなんです…。
しかし、よくよく見ると知りたくなかった恐ろしい事実が…。
ラストにふさわしいミュージックとともに、なにやら心臓の鼓動音と共に主人公とベティが手を繋ぎ、本作は終了します。
このシーン、違和感ないですか?

何言ってんねん!ひねくれてるのか!

と思うかも知れません。しかし、物語の中盤で起きたある異変を見て、このラストがキレイなものと、そう言えるでしょうか?
中盤、深夜になぜかベティが下着姿のような格好で、裸で寝ている主人公の元にフラフラと登場します。彼女は、主人公の周りをウロウロしてから立ち去ります。主人公は去りゆく彼女を意味深に眺めてシーンは終わります。初めてこれを見たときは何も気になりませんでした。しかし、これって…。もうお分かりですよね?
実は、ベティに手を出していたのは…。

怖すぎる!鳥肌立つわ!

実際にこれが真実なのかは、語られていないので不明です。
しかしながら、中盤のこのシーン以外でも不審な点はいくつかあります。
まず、ベティが何かを犬に語っていたからといってマイクをしかける主人公の不審さ。彼もこのような事を言っているとは思っていなかったとはいえ、強盗グループのリーダーのせいにし、ストリッパーから彼を引き裂くネタに出来る事は明白です。何より、自分がベティに手を出したことも隠せて一石二鳥です。
そして、ベティに歩み寄った主人公に対しての彼女の冷めた態度。これは、“何かがあった”証なのではないでしょうか…?

本作はある意味伏線の多さがテーマとなっており、ラストでほとんどが回収されます。しかし、真の伏線はもっと闇が深いものだったのではないでしょうか?
私にはそう思えてなりません。

良かった点/悪かった点

良かった点は、有無を言わさない伏線の多さと、その美しいまでの回収です。前半では主人公が強盗グループの計画に便乗しようというぶっ飛んだ発想で楽しめ、後半では冒頭から張り巡らされた伏線をキレイに回収していったので飽きずに観ることが出来る作品です。

悪かった点は、主人公に起きた事故の背景が薄いのと、ヒロインがストリッパーという設定が特にいらない点です。主人公はなんらかの事故で妻と娘を失って自身も車椅子になっておりますが、その実態が一切語られていなかったため、感情移入ができませんでした。伏線が多いため無駄を省いたためなのかは不明ですが、少しでも事故の原因等があれば、主人公の気持ちが分かったかもしれません。ストリッパーという設定は、主人公の誕生日会で踊った以外に出てこないため、特にいりません。

まとめ

・伏線回収がすばらしい作品!

・主人公とヒロインの設定が薄い!

・ラストの最大の伏線は鳥肌!

評価:90点(100点満点中)

果たして、ラストはハッピーエンド、なのでしょうか…?

おぴまろが選ぶ2019年公開の新作B級映画10選

2019年

みなさま、あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします!
B級映画を中心に紹介していくおぴまろの映画レビューですが、昨年はわずか11作品しか紹介できなかったので、今年はガンガン紹介していきますよ〜!!

目指せ1000作品!(ハードル爆上げ)

というわけで改めましてこんにちは、おぴまろです。
今回は新春ということで、2019年を先駆けまして、今年公開の新作B級映画の中から私が気になったものを独断と偏見で紹介していこうと思います。

それではさっそく参りましょうか!レッツ!Bきゅ〜っ!(出オチ)

 

ゲヘナ

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B級度:★★★★ 気になる度:★★★★

1月4日公開

【出演】

ダグ・ジョーンズ
ランス・ヘンリクセン
エバ・スワン        ほか

【解説】

youtu.be

パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」「パシフィック・リム」などのハリウッド作品で特殊造形を手がけた片桐裕司が初メガホンをとったショッキングスリラー。リゾートホテル建設の視察のためサイパン島を訪れた土地開発会社のポリーナとタイラーは、現地コーディネーターのアランとペペ、カメラマンのデイブらとともに候補地のジャングルへと足を踏み入れる。そこで洞穴を見つけ奥へ進んで行くと、突如として不気味な老人が彼らに襲いかかり、驚いたアランは老人を突き飛ばして殺してしまう。5人はその場所に秘められた太古からの呪いに翻弄され、恐ろしい運命へと導かれていく。「シェイプ・オブ・ウォーター」の半魚人役で知られるダグ・ジョーンズが、物語の鍵を握る謎の老人役を怪演。(映画.comより引用)

 

【おぴまろが語るんかい!】

B級映画といえばやっぱりホラー!そんな中から個人的に気になった作品のひとつです。

謳い文句は「このジジイ、トラウマ級」

もうね、B級感がぷんぷんしますわぁ…。
うーん、嫌いじゃない!(マンダム、の言い方)
いやあ、こういう分かり易いホラー映画は非常に興味をそそりますね。洞穴に現れた老人(ジジイ)が土地建設作業員を襲う!そんなジジイを怪演するのは『シェイプ・オブ・ウォーター』の半魚人役で知られるダグ・ジョーンズ。洞穴という閉鎖空間のなか襲いかかるジジイの恐怖に期待!

テリファイド

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B級度:★★★★   気になる度:★★★★★

1月11日公開

【出演】

マキシ・ギオーネ
エルビラ・オネット
ノルベルト・アマデオ・ゴンサロ    ほか

【解説】

 

youtu.be

ギレルモ・デル・トロ製作でハリウッドリメイクが決定したアルゼンチン製の新感覚ホラー。アルゼンチンの住宅街で起こる怪奇現象をショッキングなシーンの連続で描き、世界各地のファンタスティック映画祭で話題を呼んだ。ブエノスアイレスの住宅で、下水溝から不気味な声が聞こえたり、歩く子どもの死体が現れたりといった怪奇現象が続発する。警察官のマザはパラノーマル現象を研究するチームと協力し、真相を解明するべく現地へと向かう。しかし、殺意に満ちた恐ろしい悪霊たちが彼らに襲いかかり……。(映画.comより引用)

【おぴまろが語るんかい!】

本作はブエノスアイレスで次々に起きている怪奇現象がテーマのアルゼンチン産映画。何が凄そうかというと、バスに轢かれた少年や、浴槽の血まみれの女性など、とても過激でショッキングな描写があるのだそう。
更に、既にハリウッドのメジャー・スタジオが本作のリメイク権を獲得。映画『パシフィック・リム』や海外ドラマ『ストレイン』などを手がけたギレルモ・デル・トロの製作によりハリウッドリメイクが決定しているのです。そんな様々なところから注目されている『テリファイド』をピックアップ!

沈黙の終焉

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B級度:★★★ 気になる度:★★

1月11日公開

【出演】

スティーヴン・セガール
ソーニャ・クーリング
パイロン・ギブソン    ほか

【解説】

 

youtu.be

ティーブン・セガール主演で、巨大な陰謀に立ち向かうCIA捜査官と仲間たちの戦いを描いたアクション。輝かしい経歴を持つCIAのベテラン捜査官ジェイク・アレクサンダーは、臓器売買の違法ブローカーを追跡中に部下を撃ち殺されてしまう。一向に進まない捜査に業を煮やしたジェイクは辞表を提出し、自らの手で復讐を果たすべく犯人抹殺のための処刑チームを結成。暗殺のエキスパートでザックの恋人だったソニアをはじめ、天才ハッカーのローゼン、凄腕スパイのロペス、射撃のスペシャリストであるベントン、格闘技の達人ハリスンとチームを組み、謎に包まれた巨悪組織にたった6人で立ち向かう。(映画.comより引用)

【おぴまろが語るんかい!(見どころ)】

やってきましたセガール氏。知る人ぞ知る沈黙シリーズの最新作です。
私は正直、最近の沈黙シリーズには飽きていました。当初の沈黙作品はセガール氏のアクションも爽快で、なかなか見ごたえのあるものでした。しかしながら、最強のオヤジ、セガール氏も時が経つにつれ、歳のせいかアクションにキレがなくなり、若手俳優をメインにしたストーリーが目立ち、本人はあまり出てこないことが多々ありました。そしてきたる本作、『沈黙の終焉』。なぜ私が気になったかといいますと、彼の俳優生活30周年を迎えた作品だからです!そして、タイトルにある“終焉”が意味するものが何なのかも気になりますね。最強のオヤジのアニバーサル作品にして最後の作品になってしまうのか…?そういった期待と疑問を含めピックアップ!

トゥ・ヘル

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B級度:★★★★  気になる度:★★★★

1月18日公開

【出演】

ニコラス・ケイジ
フランカ・ポテンテ
ペネロープ・ミッチェル

【解説】

※予告編なし

ニコラス・ケイジが主演を務め、亡き妻の魂によって地獄へと導かれていく男の愛と狂気を熱演したリベンジスリラー。トラック運転手のジョーは、妻メアリーと幼い娘の事故死から立ち直れずにいた。そんなある日、生者と死者の世界を行き来できる女性ジュリーと出会い、バイク事故で昏睡状態に陥った彼女の娘ビリーを救う手伝いをすることに。ビリーは無事目を覚ましたものの、なんと彼女の身体にはジョーの妻メアリーの魂が乗り移っていた。死者の世界から戻ってきたメアリーに振り回されるジョーとジュリーだったが……。(映画.comより引用)

 

【おぴまろが語るんかい!】

セガール氏に次ぐ最強オヤジ、ニコラス・ケイジ最新作です。
コン・エアー』や『フェイス/オフ』、『ゴーストライダー』等の作品が印象的なニコケイ。アクション映画からホラー映画まで幅広く出演するニコケイですが、最近ではB級映画で多々姿を目撃します。本作は、妻を亡くし絶望しているトラック運転手を熱演。

…てかニコケイっていつも冒頭で落ち込んでない??

そんな絶望オヤジ最新作も、B級映画の世界で大暴れすることでしょう!そんなニコケイの最新作をピックアップ!

黒人魚

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B級度:★★★★ 気になる度:★★★

1月18日公開

【出演】

ビクトリア・アバラコバ
エフィム・ペトゥルニン
ソフィア・シドロフスカヤ    ほか

【解説】

 

youtu.be

「ゴースト・ブライド」のスビヤトスラフ・ポドガイエフスキー監督が、ロシアに伝わる「ルサールカ(水の霊)」の伝説をもとに描いたダークファンタジースリラー。静養のため友人たちと湖畔の別荘へやって来たローマが深夜、湖でひとり泳いでいると、目の前に謎の女が現れる。それ以来、ローマは恐ろしい幻影に襲われるようになり、徐々に体力が衰えていく。ローマと同じく幻影に悩まされる婚約者マリーナは、かつてこの湖で女性が入水自殺したことを知る。(映画.comより引用)

【おぴまろが語るんかい!】

 B級ホラー好きのおぴまろが個人的に気になった作品のひとつ、『黒人魚』。人魚がテーマというあまり見ない新鮮さと、写真の人魚と思しきモノがなかなかのインパクトなのでピックアップしました。
湖畔に潜む何かの手により、恐ろしい幻影に悩まされるヒロイン。ホラーとして、とても上質なものに仕上がってると予想しピックアップ!

イカム  到来

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B級度:★★★★★★ 気になる度:★★

1月18日公開

【出演】

サム・ギッティンズ
グラント・マスターズ
アビゲイル・クラッテンデン
デビッド・ブラッドリー        ほか

【解説】

youtu.be

謎の知的生命体に襲われた家族の運命を描いたSFスリラー。クリスマスに集まったミルグラム一家は、家族団らんとは程遠い雰囲気の中でそれぞれ眠りにつく。翌朝、長男が家のドアを空けると、黒いメタリックな物質が家を覆っていた。家の中に閉じ込められてしまったことに気づきパニックに陥る中、突然リビングのテレビ画面に「指示があるまで家の中で待機せよ」というテロップが映し出される。家族は一連の出来事を政府の安全対策だと安心して指示に従うが、画面に映し出される指示内容は次第にエスカレート。精神的に追い詰められた彼らに、謎の生命体が襲いかかる。(映画.comより引用)

【おぴまろが語るんかい!】

でたでた!未知なる生物が襲来する系映画!
『エイリアン』や『プレデター』のヒットにより、以来数多くのエイリアン系映画が世に出ておりますが、本作もそのうちのひとつであろう作品。

正直あまり期待はしていない!でもちょっと気になる!

そう叫びたくなる作品です。本作はごく普通の家庭に謎の黒メタルの物質が襲いかかるSF映画。出演の中には『ハリーポッター』シリーズや海外ドラマ『ストレイン』で知られるデビッド・ブラッドリーの姿も。果たして本作は期待に応えてくれるのか?!はたまた、退屈な作品となってしまうのか?!
そんな期待と不安が交錯する『ゼイカム  到来』をピックアップ!

 

スネーク・アウタ・コンプトン

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B級度:★   気になる度:★★★★★★

2月1日公開

【出演】

リッキー・フラワーズ・Jr.
モータウン・モーリス
ドンテ・エシエン    ほか

【解説】

 

youtu.be

アメリカ屈指の犯罪多発エリア、カリフォルニアのコンプトン。悪名高いこの街を抜け出し、ラップで一発当てようとラップ仲間のキャム達は悶々とした日々を送っていた。そんなある日、人生最大のチャンスが舞い込んでくる。大手レコード会社のスカウトの目に留まり、一躍スターダムへ駆け上るオーディションを受けることになるが、一縄筋でいかないのがコンプトン。彼らの成功を拒むかのように、リーダーのキャムが悪徳デカによる理不尽な拘束を受けることに。しかし、本当の敵が彼等を狙っていた…。何と街に突如出現したラップ好きの巨大スネークが彼らに襲い掛かってきたのだ!はたして、キャム達に未来は訪れるのか!?
コンプトンはLAの南に位置し、アメリカで最も犯罪率の高い危険な都市として知られ、伝説的ヒップホップ・グループN.W.A.の出身地として超有名で「ストレイト・アウタ・コンプトン」の世界的大ヒットは記憶に新しいが、この街を舞台にもう一つの衝撃の成り上がりヒーロー映画が誕生!成功への階段を駆け登らんとするラッパー達に待ち受けた試練…それは、ギャングとの抗争や悪徳デカの弾圧ではなく?コンプトンの街を襲う巨大スネークだった!?はたして、言葉(ラップ)でモンスター退治が出来るのか?カモン・スネーク・USA!規格外のラップ×モンスターパニックが掟破りの解禁!!伝説のラッパー、2PACやノトーリアス・B.I.G等もまさかの出演!?(HPより引用)

【おぴまろが語るんかい!】

巨大生物が襲いかかる系B級パニック映画です。本作はラップで一発当てようとするB級映画にいそうな、分かりやすい主人公と、彼らの街に襲いかかる巨大スネークとの激闘を描きます。

いやあ、何も深く考えずに観れそうな作品ですね!

あからさまに本家『ストレイト・アウタ・コンプトン』をオマージュし過ぎてしまった作品。こういった作品は当たりハズレがありますが、本作はどのような作品に仕上がっているのでしょうか?!期待に胸を膨らませ、ピックアップ!

ザ・カニバル・クラブ

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B級度:★★★  気になる度:★★★

2月15日公開

【出演】

アナ・ルイザ・リオス
ダビンホ・テイクセイラ
ペドロ・ドミングス       ほか

【解説】

youtu.be

人間の死を自らの快楽のために利用する秘密クラブの恐怖を描いたブラジル製ホラー。豪邸に多くの使用人を雇い優雅な暮らしを送る夫婦オタビオとギルダには、恐ろしい趣味があった。身元のはっきりしない人物を使用人として雇い入れ、自らの快楽と刺激のために秘かに殺しているのだ。そんな彼らは、超富裕層のエリートしか入ることのできない秘密クラブに入会している。そのクラブでは人肉を最高のグルメとして、晩餐会を開催していた。ある日、パーティでそのクラブのボスの秘密を知ってしまった夫婦は、命を狙われることになり……。(映画.comより引用)

 【おぴまろが語るんかい!】

『食人族』や『羊たちの沈黙』などといった人の肉を主食とする、いわゆる“カニバリズム”をテーマにした映画がいくつかありますが、本作もそういった趣旨のブラジル映画。人間の死を快楽とする夫婦が手を出していている秘密クラブ。非日常的な空間と人知を超えた光景に身の毛もよだつ事間違いなし!

デッドトリガー

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B級度:★★  気になる度:★★★★★★★★

4月5日公開

【出演】

ドルフ・ラングレン
オータム・リーサー
ロミオ・ミラー       ほか

【解説】

 youtu.be

ゾンビ感染症が発生。感染症を一掃するため、対ゾンビ特殊部隊(CSU)が結成された。CSUは高得点ゲーマー、格闘技選手などゾンビに立ち向える有望な若者を続々とスカウトし入隊させた。スカウトされた若者たちは歴戦の猛者ウォーカー大尉(ドルフ・ラングレン)から訓練を受ける。続々と感染者が増加の中、感染症の発生源であるターミナル島でゾンビ治療を研究しているチームからの連絡が途絶えた。そこで上層部はウォーカー大尉率いる部隊に捜索と研究員の救出任務を伝え現地へと向かわせた。到着した部隊を待ち構えていたのは、すでにゾンビ感染者に制圧された研究所だった。今、島を完全に制圧する勢いで増殖するゾンビ軍団とウォーカー大尉率いる部隊との壮絶なバトルが開始された!
大人気のスマホゲームを映画化!『バイオハザード』に続く、人気アンデッドゲームの映画化作品が登場!製作は、『ダイ・ハード3』、『アイ・アム・レジェンド』など数々のハリウッド大作を手掛けたマイケル・ダットロス。監督は、マイク・カフとスコット・ウインドハウザーの新鋭フレッシュ・コンビ。主演は、『クリード2 炎の宿敵』『アクアマン』と続々と出演作品が登場するドルフ・ラングレン。人間核弾頭を彷彿させる対ゾンビの歴戦の猛者である大尉を熱演!共演はUFC、PRIDEなどに参戦し総合格闘家であり、『プレデターズ』などアクターとしても活躍中のオレッグ・タクタロフ。また、日本人タレントの加賀美聖良が、ゾンビハンター役で出演している。(HPより引用)

【おぴまろが語るんかい!】

みんな大好き(?)ドルフ兄さん最新作!
その強面から、悪役のボスがピッタリハマり役のドルフ・ラングレンですが、最近はサメと戦ったり、悪魔と戦ったりと、ホラー映画にもちょくちょく登場しております。そんなドルフ兄さんが今回挑む敵は、ゾンビ。
そう、おぴまろ大好きゾンビ映画です!

なお、本作は同名スマホゲームを映画化した作品だそう。
いやー、ゾンビ映画好きとしても、ドルフ兄さん好きとしても外せない作品ですね!

Z Bull ゼット・ブル

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B級度:★★★   気になる度:★★★★★★★★

4月12日公開

【出演】

レントン・スウェイツ
ジェーン・レビ
カラン・ソーニ    ほか

【解説】

 youtu.be

兵器試作品のエナジードリンクを飲んで社員たちが凶暴化したオフィスを舞台に繰り広げられるサバイバルアクション。マシンガンから地雷まで様々な兵器を生産する軍事企業アモテック社。テキサスに構える本社はテロ攻撃に備え、完全な防護壁とセキュリティシステムによって要塞と化していた。ある日、経理部で働く冴えない男デズモンドが遅刻して出勤すると、社内の様子がおかしい。社員たちは試作品である集中力強化ドリンク剤「ゾルト」を飲んだが、失敗作だったために凶暴化して殺し合いをはじめていた。さらに、暴動によりシステムが作動し建物は完全封鎖されてしまう。(映画.comより引用)

【おぴまろが語るんかい!】

本作もおぴまろ大好きゾンビ映画

なにが良いって、タイトルね!!

もちろん原題は『Office Uprising』と全く異なるのですが、兵器試作品であるエナジードリンクを飲んで凶暴化するといった点からこのような邦題がついたのでしょう。え、どういうことかって?アレですよ、翼を授けr…(自主規制)
このように、見るからに胡散臭いタイトル、そしてゾンビ系映画ということで私は非常に期待しております!いろんな意味で!

未体験ゾーンの映画たち2019

さてさて、以上10作品が私が個人的に気になった2019年公開のB級映画ですが、実はまだまだ公開作品はたくさんあります!実はこれらは、ある特集上映でして、私はそれを見つけた訳です。

その名も、《未体験ゾーンの映画たち2019 》

これらは東京都のヒューマントラストシネマ渋谷大阪府シネ・リーブル梅田の2カ所で上映される特集上映なのです。
私が紹介した作品と合わせて58本のエントリー作品があります。紹介していない作品も、なかなか面白そうなものがあるので是非見てみてください!
とまあ、さも私はこの特集上映のスポンサーみたいになっておりますが、

一切関係ございません!私が勝手に参考にしただけです!

さいごに

長々と紹介してきましたが、最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
今年はこのレビューを皮切りに、さまざまな作品を紹介していきますので、何卒よろしくお願いいたします!

 

映画「ゼット・インク(Z ink.)」感想 パワハラ上司はウイルスで撃退?!

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【製作国】アメリカ 【製作年】2017年 【上映時間】88分

【監督】ジョー・リンチ

【キャスト】
ティーブン・ユアン
サマラ・ウィービング
キャロライン・チケジー
ダラス・ロバーツ
マーク・フロスト
ティーブン・ブランド

ゼットインク

こんにちは。おぴまろです。
突然ですが、みなさんの職場にはいや〜な上司や先輩はいますか
どこの業界においても、なにかしらケチをつけてきて、イヤミったらしいような方は必ず1人はいらっしゃいますよね。近年ではパワーハラスメント、いわゆる“パワハラ”が問題になっており、ニュースで多々取り上げられているのが見受けられます。

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実際にパワハラを受けている方は相手が上司ということもあり、相談もしにくいですし、ストレスはたまる一方です。
せめて、せめてですよ?!そんなストレスを解消したい!そんな気持ちは芽生えないでしょうか?
そんな中、持ってきた映画がコレ!『ゼット・インク(Z ink.)』です。
主人公は、取引先への不祥事の濡れ衣を着せられてしまい、クビを宣告されてしまいます。そんな最中、会社内で理性を失い攻撃的になってしまうウイルスが蔓延してしまいます。ウイルスに感染した主人公も理性を失いつつあり、良くも悪くもその勢いで上司に戦いを挑みにいきます。
いやー、ストレス解消になりそうでしょ?
本作は一応ゾンビ映画ですが、人間に食らいつくというよりは、理性を失い人間同士で争ってしまうというような、どちらかというとアクション系の作品に仕上がっております。
また、本作の主人公には、ある海外ドラマの主要キャストだった“アノ人物”が主演を務めています。詳しくは後ほど…。
そんな、『ゼット・インク(Z ink.)』の感想、レビューをしていきます!

あらすじ

 

通称「ID7ウィルス」。人間のストレスホルモンの濃度を上げ、感情と理性のバランスを狂わせる。要するに、本能むき出しの状態になり、ムカつく上司を殺すのも、公衆の面前でヤるのもためらわない。この恐怖のウィルスが、世界各地で発生していた。一方、高層ビルに居を構える大手法律事務所に勤める弁護士のデレクは、同僚のミスを擦り付けられ社長からクビを宣告されていた。デレクが荷物をまとめ帰ろうとしていた中、「ID7ウィルス」が社内で発生し、ビルが完全封鎖されてしまう。感染者は、デレクをはじめビル内の全社員。クビへの不満を爆発させたデレクは、狂暴化した感染者で溢れるビルの最上階にある社長室を目指すが…。

youtu.be

主演は海外ドラマ『ウォーキング・デッド』の主要キャスト

さて、半ばウイルスを利用して濡れ衣を晴らしにいく『ゼット・インク(Z ink.)』ですが、主人公を務めるのはティーブン・ユァン。 知る人ぞ知る、あの人気海外ドラマウォーキング・デッドのグレン役の俳優さんです。

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彼は『ウォーキング・デッド』でも主要キャストとして活躍しておりました。そのこともあってか、本作にも出演オファーがきたのでしょうか。私自身、『ウォーキング・デッド』が大好きなので、スティーブン・ユァンが他作品に出演しているのは嬉しく、期待が膨らみました。
本作品においては、不祥事の濡れ衣を着せられ、クビを宣告される役を熱演。納得がいかない彼は会社にクレームを言いに来た女性と協力し、立ちはだかる感染者と対峙し、社長の元へ戦いを挑みにいきます。

理性を失うウイルスで会社はとんでもないことに

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本作に登場するウイルスはストレスホルモンのバランスを崩し、理性と感情を狂わせる「ID7」というウイルス。感染した者はストレスを抑えきれなくなり、攻撃的になります。つまり、上司だろうと取引先の重役であろうと見境なしに牙を剥くわけです!

いやあ、私も感染したi…(ゲフンゲフン!)

あれ、今何か聞こえました?気のせいですよね。とまあ、このウイルスは抑えてた感情やらを全て引き出す作用があるので、日頃から抱えているストレスなんかみるみるうちに爆発してしまいます。そんなウイルスがストレス社会に蔓延したもんですから、会社はもはや地獄絵図となります。いやー、恐ろしい…。

テンポが良く爽快感のある作品

ウイルスの蔓延により機能しなくなった会社内で、上司をボコボコにしにいこうと決意する主人公。そんなぶっ飛んだ設定のためか、展開がとても早く見やすい作品となっております。
本作は役職が偉い人はオフィスが高層階にあり、社長クラスはエレベーターキーがないと入れない仕組みです。主人公が到達すべきゴールは、自分に不当な濡れ衣を着せ解雇にしようとしている社長なので、その道のりは険しいものとなっております。

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主人公は社長がいるオフィスの鍵を手に入れるべく、まずその鍵を持つ上司を倒しにいきます。それはまるで、RPGゲームのボス戦のような感覚で、爽快感があります。

良かった点/悪かった点

良かった点は、テンポと爽快感が非常に良いので、ストレス解消になります。ストレス社会が抱える企業の闇は生々しく描き、そこに非日常的なウイルスを盛り込むことで視聴者にワクワク感を与えてくれる作品でした。

悪かった点は、ウイルスの感染速度の定義が少々曖昧な点です。企業に勤めている社員たちはウイルスが感染してすぐ、発狂して周りの人を無差別に襲ったり、意味不明な行動を取ったりしているのに、主人公とヒロインは比較的正常なままストーリーは進んでいきます。多少の都合は…と思いたいですが、主人公たちがもう少し理性を失っても良いかもしれません。

まとめ

・テンポがいい作品!
 ストレス解消になる!
・感染速度に個人差アリ!

評価:75点(100点満点中)

テンポが良く飽きない作品でした!

映画『パニック・マーケット』感想 津波で押しよせるサメの恐怖!!

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【製作国】オーストラリア 【公開年】2012年 【上映時間】90分

【監督】キンブル・レンドール

【キャスト】
ゼイビア・サミュエル
シャー二・ヴィンソン
エイドリアン・パン
チー・ユーウー
アレックス・ラッセ
マーティン・サックス
アリス・パーキンソン
リンカーン・ルイス
ダミアン・カーヴェイ
ダン・ワイリー
ジュリアン・マクマホン
リチャード・ブランカティサーノ

パニックマーケット

見つけてしまった…久しぶりに良作を見つけてしまったよ…!
皆さんこんにちは。おぴまろです。
今回はですね、みんな大好きサメ映画を紹介しようと思うのですが、その前に皆さん!ゾンビ映画や、今回紹介するサメ映画のような、いわゆる“ホラー・パニック映画”に必要不可欠な存在は何かわかりますでしょうか?
ゾンビ映画ならゾンビ、サメ映画ならサメの完成度は当たり前のこと、他にも重要な役割を担う存在がいます。それは、“脇役”の存在です。

え、主人公やヒロインの間違いだろ、と?
否!!そんなことはありません!
たしかに、生き延びるために様々な方法で抗う主人公やヒロインの演出は大事です。しかしながら、「主人公」、「ヒロイン」という肩書きがある以上、序盤や中盤じゃ絶対に死なないですよね?もし、ホラー映画やパニック映画に主人公とヒロインしかいなかったとしたらどうなるでしょう。何度かピンチはあるものの、彼らは決して敵の脅威に負けることはないままその映画は幕を下ろすのです。そのような映画は、正直言って残念な仕上がりになってしまうことの方が多いです。そんな中、敵の脅威や恐ろしさを醸し出すための“エサ”となってくれるのが脇役の存在なのです!
いわば、主人公やヒロインを目立たせるための“かませ犬的存在”がいてくれることによって、観る人に緊張感と恐怖感を与えてくれる良作となるのです。
さて、前置きが長くなってしまい申し訳ありません。なぜこんなことを長々と述べたかと言いますと、今回紹介するサメ映画『パニック・マーケット』がとても良作であったからです。なぜなら、先に述べた“かませ犬”の条件が全て揃っているのです!

あ、違った。サメ映画だから“かませ鮫(ザメ)”ですね。あ、いやなんでもないです…。

というわけで、本作は地震により起きた津波に飲み込まれた一軒のマーケットが舞台です。それによりなんと、マーケット内に巨大なサメが侵入!主人公たちは無事に脱出することができるのか?! 彼らはは協力し知恵と工夫で試みます!

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…その格好やめい!


そんな、『パニック・マーケット』の感想です。

『パニック・マーケット』のあらすじ

※DVD版は3Dではありません。

突如起こった大洪水。一軒のスーパーマーケットに、13人の生存者たちが取り残されていた。浸水した店内には高圧電線が垂れ下がり、水中からどう猛な人食いザメが襲い掛かるなど、絶体絶命の状況に追い込まれていた。しかも13人の中に強盗犯、殺人犯が紛れ込んでいることが判明し、地獄のような店内から彼らは命懸けで脱出を図るが……。

脇役のポジションが揃っていて完璧な作品

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さてさて、前置き長くしてまで熱弁した“かませ鮫”の存在ですが、『パニック・マーケット』はそれらが非常にしっかりしているのです。
ビーチのライフガードを務めていた主人公ジョシュは、交際しているヒロインの兄であり親友でもあるローリーをサメの被害により亡くしてしまいます。時は経ち、彼はライフガードを辞め、あるスーパーマーケットで働きますが、大地震津波、そしてふたたびサメの脅威が迫ろうとしています。
そんな中、ジョシュ以外にもさまざまな人間模様を持った色濃い人々がマーケットに集結するのですが、彼らはパニック映画を引き立たせる“かませ鮫”となるのです。ここで、脇役を含む本作に登場する重要な存在を箇条書きで紹介していきます。

・兄を失い、主人公と別れてしまったヒロイン

・ヒロインにできた新たな恋人

・マーケットに押し入ろうとする強盗その1

・マーケットに押し入るように命令されている強盗その2

・とにかくビビりで自分だけが助かりたそうにするマーケットの店長

・万引がバレた気の強そうな女性

・万引き犯の恋人でもあるマーケットの店員

・通報を受け、マーケットに来た万引き犯の父親である警官(娘とは仲違い中)

・マーケットの地下駐車場でイチャつくバカっぽいカップ

カップルの犬

…いや揃い過ぎだろ!

パニック映画やホラー映画をよく観る方はうすうす気づくかも知れませんが、本作にはいわゆる“死亡フラグ”が成立してしまいそうなポジションの人物や、脇役だけど目立ちそうなストーリーを抱えた人物がうじゃうじゃいるのです。というより、いすぎです。上記の中の何項目かを満たした人物がいる映画は多々見かけましたが、ここまで揃っていると主人公顔負けの主張の強さですよね。
ヒロインの新しい彼氏は、実質恋人である主人公がいるせいで死にそうだし、仲違いしてる警官の父親と万引き犯の娘は助け合いで家族愛芽生えそうだし、バカっぽいカップルはもはやおきまりのパターンだし…。彼らがこれからどうなるのかある程度決まった想像をしてしまいますね。

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そして犬!犬ですよ!

一見犬はいらないように見えますが、サメ映画では必要です。
なぜなら、「え、絶対サメのエサだよね?」と、ハナから諦められてしまう存在だからです。
しかし、既に溢れんばかりの濃いキャラが勢ぞろいしているというのに、わざわざ犬を登場させるというのが興味深く、ペットである犬がどういった扱いを受けてしまうのかハラハラしてしまうので絶対必要なのです!

サメの登場回数も多くて飽きない

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このように、サメ映画でありながらさまざまな人々の人間模様も映し出している『パニック・マーケット』ですが、それに加えサメも負けていません。
近年では、かつて人気になったあの“元祖サメ映画”の影響で多くのサメ映画が世に放たれていますが、正直言ってほとんど低予算が目立つ作品となっています。サメが人形感丸出しだったり、サメ映画なのに全然サメ出てこなかったりと、多くの人ががっかりしたことでしょう。
しかしながら本作は冒頭からサメ本体がしっかり登場し、その完成度も高く、登場回数も多いです。人間がサメに喰われるシーンはなんともおぞましく、常に緊張感や臨場感があり見応えのある作品に仕上がっております。

良かった点/悪かった点

良かった点は、配役の多さと、サメの完成度の高さ、そして大掛かりなセットです。上記でも述べたように、主人公やヒロインのみならず、脇役になりうる人物もそれぞれストーリーを持っており、全ての人に感情移入しやすいものとなっております。それでありながら、人物にかたよりすぎずサメの存在も十分に引き立っており、常に退屈しない作品に仕上がっています。そして、津波により浸水したマーケットも安っぽいセットのような感じがしなく、リアリティがありました。

悪かった点は、正直無いと言いたいくらい完成度の高い作品でしたが、強いて言うならヒロインがあまり目立っていない点です。冒頭にて兄を失ってしまい、悲劇のヒロインという立場での掴みは良かったのですが、その後マーケットではあまり行動的ではありません。更には、周りの人物の方が濃いキャラなので、ほとんど目立たない存在となってしまっているのが残念でした。

まとめ

・主人公だけでなく周りの人物も目立っていて退屈しない作品!

・それでいてサメの完成度も高い!

・ヒロインがあまり目立たず残念…。

評価:90点(100点満点中)

久しぶりに見応えのあるサメ映画に出会えて満足でした!

 

 

 

映画「リビングデッド・サバイバー」感想、ネタバレ有り ゾンビではなく孤独との戦い!

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【製作国】フランス【公開年】2018年【上映時間】93分
【監督】ドミニク・ロッシャー
【キャスト】
アンデルシュ・ダニエルセン・リー
ゴルシフテ・ファラハニ
ドニ・ラヴァン
シグリット・ブアジズ ほか

リビング・デッド・サバイバー

こんにちは、ゾンビ映画大好きおぴまろです。
突然ですが、朝起きたら自分以外がゾンビと化した世界になっていたらどうしますか?
ホームセンターに立てこもり、ゾンビに立ち向かいますか?そして、そこで出会った人間同士の対立、恋愛、友情が生まれたりして、そんな環境で生き残りますか?
私はそうは思いません。というより、そんなことはできません。なぜなら、平和ボケしている自分はゾンビという非現実的な出来事に対応する時間がかかるからです。
ゾンビ映画ではよく、平凡な生活を送っていた若者がゾンビと化した世界で、ゾンビをバッタバッタ倒していき、そこで出会った人々と協力し合う“友情活劇”が描かれていますが、実際にはそんなことができますでしょうか。ゾンビとはいえ、人を殺すという経験がないので、パニックになり手も足も出ず彼らに食い殺されてしまうでしょう。

いや、映画なんだからそんな現実的になるなよ…というご指摘もあるかもしれません。では、なぜそんな現実的なことを述べたかというと、今回紹介する映画「リビング・デッド・サバイバー」はそんな現実的な視点で描かれたゾンビ映画だからです。
内気な主人公は、パーティが開かれている元カノの家に自身のカセットテープを取りに行きますが、気乗りしない環境からかその家の一室で疲れて眠ってしまいます。しかし、目がさめると自分以外はそこにおらず、なんとゾンビがはびこる世界に!
そんな環境で生き抜こうとする主人公の孤独を描いた「リビング・デッド・サバイバー」の感想です。

「リビング・デッド・サバイバー」のあらすじ

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非社交的なサムは、元カノから私物を取り返すため彼女のパーティに渋々参加することに。人が苦手なサムは、奥の部屋に逃げ込みいつの間にか眠りに落ちてしまった。翌朝、彼が目覚めると壁は血で染められ、生きている人間の姿はなく、サム以外の人間は全員ゾンビとなってしまっていた。ゾンビに囲まれた建物に立て籠り、予測不可能なゾンビの襲来や日に日に減る食料と水に決死のサバイバルを繰り広げながら、他に生き延びた者がいないか捜索する孤独な毎日。そんな絶望的な状態の中、やっと出会えた生存者のサラ。サムは、この終末世界を彼女と共に戦い抜くことはできるのか―。

ゾンビに焦点を置いていないゾンビ映画

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さて、ゾンビと化してしまった世界をひとり生き抜く主人公を描いた本作ですが、実際はゾンビ映画というほどゾンビに焦点は当てていません。
その特徴の一つとして、ゾンビに効果音が使われていませんゾンビ映画の大半は、ゾンビのうめき声や捕食の効果音などのエフェクトが使われています。しかし、本作はゾンビが一切うめきません。ただひたすらものすごい形相で獲物を追います。もしも、派手な演出を期待した方からしたら物足りないかも知れません。
しかしながら、本作はゾンビと戦うというより、ひとり取り残された主人公が生き延びようとする中で生まれる“孤独感”をメインに描いています。まさに、ゾンビが溢れる世界に直面した際に、自分は手も足も出ないだろうという現実的な行動が本作では描かれています。したがって、主人公はアパートから一歩も出ず、ゾンビとはほとんど戦わずアパート内で食料を調達したり、安全な環境を確保しようと試みます。冒頭から中盤にかけてこれといった進展はなく、主人公の生々しい生活の様子が続きます。

本作における「音」の存在

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本作は現実的な映画だと述べましたが、そんな背景を強調するためか、「音」がふんだんに使われています。
非現実的な環境にひとり取り残されて現実的な生活を強いられるとなるとどうなるでしょう。私の場合はすぐに“現実逃避”してしまいます。それは、自分のいる環境が“非現実的”だからこそ現実だと信じたくない気持ちが芽生えるわけで、だからこそ現実から逃げたくなるものです。本作の主人公もそうであり、ひとりで生活するにつれ現実逃避します。そこで得意のドラムを爆音で演奏したり、グラスや食器、水などを使い楽器を作り、音楽に合わせて演奏したりと気を紛らわせます。
何が言いたいかというと、「音」をふんだんに用いて主人公の“孤独感”を強調し、主人公に感情移入させるために、このような世界観を醸し出している印象があるということです。そのため、上記でも述べたようにゾンビには一切の効果音が使われておりません。それは、ゾンビという“非現実的な存在”を目立たせるのではなく、その環境で生きていかなければならないという主人公の“現実的な環境”を強調するため、印象的な“音”を奏でて目立たせるという監督の意向なのではないかと私は考えます。

後半に色々考えさせられる映画

※以下、作品に関わる大きなネタバレを含みますのでご注意ください。

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 「リビング・デッド・サバイバー」のパッケージを見ると、男女が荒廃した街をバックに武器を持って立ち尽くしているので、主人公とヒロインがゾンビと戦い、街を駆け抜けるアクション風な作品かと思います。しかし、蓋を開けてみると内容はむしろ真逆の展開であり、主人公はアパートにこもったまま動きません。そして、パッケージのヒロインと思しき女性も後半に入るまで登場しません。そのため、あまり展開はなく退屈な時間が続くのですが、後半に入り大きく展開していきます。
後半に差し掛かり、やっと主人公の前にヒロインが登場します。しかし、主人公は長期間自分以外の人間に出会ってないせいか、ドア越しに現れた女性をゾンビと勘違いしショットガンで発砲してしまいます。被弾したヒロインは瀕死に陥りますが、主人公の手当てもあってか、翌日には意識が戻ります。しばらく彼女と生活し、彼女はゾンビから身を守るためにアパートからの脱出を提案しますが、主人公は反対します。しばらくして主人公は自分が間違っていたことに気づき、ヒロインのいる部屋に行きますが、ふと主人公は我に帰り、あることに気づきます。
なんと、彼女は撃たれた時点で既に死亡しており、今までの時間の中にいた彼女は全て主人公の妄想だったのです。それは主人公が長いこと孤独な生活を強いられていた事、そしてなにより久しぶりに出会った人間を殺してしまったという“現実逃避”が生んだ幻であったということです。つまり、ヒロインの女性の脱出したほうがいいという考えは、主人公自身の考えであり、現実的な考えから逃げるための虚像を作り出していたことになります。
本作の後半に差し掛かり、これらの考えさせられる展開が起こったため、冒頭から「この映画はハズレだ」と思いながら観ていた私は、考え方が大きく変わるきっかけとなりました。

良かった点/悪かった点

良かった点は、他のゾンビ映画には少ない“現実的”な表現が多い点です。一歩間違えればただの退屈な映画となりうるジャンルではありますが、実際にゾンビが溢れかえった世界で生活すると考えたらこのようなことになるでしょう。それをあえて映画でも描いていくというのはとても新鮮だと思いました。そして、後半から予想だにしなかったどんでん返しがあるところも意外性がありました。

悪かった点は、パッケージに期待してしまうと本編で退屈してしまう点です。パッケージが壮大な雰囲気なので、かなりの展開を期待してしまうのですが、内容はドラマ風なので落差が激しくなってしまいます。いつものゾンビ映画のような臨場感、爽快感を期待してしまうと残念に感じてしまうかも知れません。

まとめ

・現実的な作風が新鮮で良い!

・後半からの予想外の展開が見どころ!

・現実的過ぎて少し退屈してしまう!

評価:60点(100点満点中)

見方によっては楽しめる作品でした!

 

 

映画「高慢と偏見とゾンビ」感想 エリザベス、そちらのゾンビさんにお紅茶を出して差し上げてっ!

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【製作国】イギリス、アメリカ【製作年】2016年【上映時間】108分

【監督】バー・スティアーズ

【キャスト】(括弧内は役名)

リリー・ジェームズ(エリザベス・ベネット)
サム・ライリー(ダーシー大佐)
ジャック・ヒューストン(ジョージ・ウィカム)
ペラ・ヒースコート(ジェーン・ベネット)
ダグラス・ブース(チャールズ・ビングリー
マット・スミス(コリンズ牧師)
チャールズ・ダンス(ベネット氏)
レナ・へディ(レディ・キャサリン・ド・バーグ)
スキ・ウォーターハウス(キティ・ベネット)
エマ・グリーンウェル(キャロライン・ビングリー
エリー・バンパー(リディア・ベネット)
ミリー・ブレイディ(メアリー・ベネット)
サリー・フィリップス(ベネット夫人)
エイズリング・ロフタス(シャーロット・ルーカス)
ドリー・ウェルズ(フェザーストーン夫人)
トム・ローカン(デニー中尉)
ハーマイオニー・コーフィールド(カサンドラ
イェス・ラドムスカ(アナベル・ネザーフィールド)ほか

高慢と偏見とゾンビ

 イギリスって、いいですよね。歴史を感じさせる建造物や、街並み。古い建物が残っているためか、古い時代にタイムスリップしたような趣が感じられます。そんな歴史ある場所で一杯の紅茶を嗜んだりもして。ああ、なんと素晴らしいイギリスの世界!

まあ、行ったことないんですけどね。

こんにちは、おぴまろです。冒頭から行ったこともないロンドンについて、足りない語彙力で表現しましたが、なぜイギリスなのかをお教えしましょう。
今回紹介する映画は18世紀のイギリスを舞台にした映画です。
タイトルは、高慢と偏見とゾンビです。

…ん、今なんか余分なのいませんでした?
そうです。ゾンビ映画です。本作は18世紀のイギリスにゾンビ感染が起こり、人間とゾンビの全面戦争が勃発するといったお話です。
いやー、新しいですね。これは私のイメージですが、18世紀のイギリスを舞台にした映画って、なんかお上品なイメージがありませんか?高貴な貴族やら、兵士やらが出てきて、舞踏会が開かれたりとかそういう…。
というより、本作はそういうお話を描いた高慢と偏見という映画を基にしているようですからそうなっても仕方がありません。そして、その高貴な雰囲気のなかにゾンビが組み込まれます。設定が新し過ぎて緊張と不安が走った本作ですが、内容もなかなか新鮮なものとなっておりました。てか、登場人物がお上品過ぎてゾンビが入ってこねえ!
そんな、高慢と偏見とゾンビの感想です。

※本レビューはあくまで「高慢と偏見とゾンビ」について述べますので、基となった「高慢と偏見」についてはほぼ触れません。(観たことないので…。)

高慢と偏見とゾンビ」のあらすじ

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18世紀のイギリスで、謎のウイルスが原因で大量のゾンビが出現し、人々を襲撃するという事件が発生。田舎で生活しているベネット家の、エリザベス(リリー・ジェームズ)ら5人姉妹はカンフーを駆使してゾンビと戦う毎日を過ごしていた。ある日、エリザベスは大富豪の騎士であるダーシー(サム・ライリー)に出会うも、高慢な振る舞いに嫌気が差す。やがて、二人は共に戦うことになるが……。

平凡(?)な5人の女性がゾンビと戦います

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さて、舞台は18世紀のイギリス。ゾンビ感染が起こり、人々を恐怖と不安に陥れます。そんな中、片田舎で暮らすベネット家の5人姉妹は裕福な家庭を夢見て結婚相手を探す日々を送ります。得意なカンフーでゾンビと戦いながら。

って、なんか違和感半端ねえ!

18世紀のイギリスを舞台に健気な女性たちがお金持ちの結婚相手を探すまではよくありますよね。しかしながら、得意なカンフーでゾンビと戦いながらっていう一文がなかなかパンチあります。まあ、ゾンビ映画なのですから普通なのかもしれませんが…。
彼女たちはゾンビがはびこる世界を生き抜くべく、幼い頃から日本、もしくは中国でカンフーの修行を行なっていたそうです。そして、なぜか中国より日本がとてもカンフーが盛んという設定で、主人公(ヒロイン)以外の4人は日本で修行をしたそうです。唯一中国で修行をした主人公は他の4人より劣っているかのような扱いを受けています。

いや、中国の方がすごそうじゃね?

お上品すぎてゾンビが場違い

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18世紀のイギリスを舞台にした高慢と偏見とゾンビ。本作はとにかく高貴でお上品な空気が漂っています。
ベネット家の5人はお金持ちの結婚相手を探すため、舞踏会に参加します。そこではよくありそうなオルガン調の音楽とともに多くの男女が踊っています。そして、会話がとんでもなくお上品。

「この村はお気に召しまして?」

「お屋敷にすばらしい書庫があるようで。」

…なんだこのゾンビの場違い感は!
冒頭とはいえ、一向にゾンビの立ち入るスキがないようなこの空気感。さすが18世紀イギリス!とまあ、割と長めにこの舞踏会での男女の掛け合いが続くのですが、しっかりゾンビちゃんとご対面します。しばらくしていよいよ舞踏会場にゾンビが登場します。そこに居合わせたベネット家の5姉妹は得意のカンフーでバッタバッタとなぎ倒していきます。その様子を見た主要人物の1人、ダーシー大佐は主人公のことを次のように表現します。

「あの表情。黒い瞳がなんと美しいことか。彼女をとても魅力的な女性だと認めよう。ほどよくついた腕の筋肉に、女らしさを感じる!」

…まだ言うか!どんだけお上品やねん!
こんな恥ずかしいセリフ、お上品な映画だからこそ言えるセリフですね。(あれ、ゾンビ映画ってお上品でしたっけ?)
てか、もはやゾンビが可哀想になってくるほどの場違い感…。

映画「高慢と偏見」色が強い?

そもそも、タイトルの「高慢」と「偏見」とは何を表しているのでしょう。
本作の「高慢」とは、主要人物であるダーシー大佐を指します。そして「偏見」とは主人公のエリザベスを指します。ダーシー大佐はクールな性格から人を見下したような態度をとる事がしばしばあります。そして、ゾンビを何の感情もなく殺すこともあり、初対面のエリザベスから「あなたは高慢だわ。」と嫌われてしまいます。
そのエリザベスはというと、自分が決めたことは絶対に曲げない性格であり、結婚相手をただお金持ちということでは選ぼうとしません。それゆえ冷めた性格のダーシー大佐をひどく毛嫌いしたため、彼から「君の悪いところは、人に対し偏見を持つことだ。」のように指摘されてしまいます。つまりこの作品は、「ダーシー大佐とエリザベスとゾンビ」ということになりますね。

いやゾンビの立場…!

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このように、本作は元々あった映画「高慢と偏見」を基に、エリザベスの「偏見」とダーシー大佐の「高慢」をテーマにゾンビを組み込みますが、ふたりのドタバタがメインに描かれすぎている印象があります。もちろん、あくまでゾンビ映画なのでゾンビも登場します。しかしながら、二人のくだりがとても多いので、本家を観たことがない私でも高慢と偏見」色が強いのかなという印象がありました。

良かった点/悪かった点

良かった点は、18世紀イギリスという世界観とゾンビを合わせたことがとても新鮮なものとなっております。時代のファッションや上品な言葉遣い、建築物などがとても完成度高く高予算な雰囲気が感じられます。また、登場人物の女性と男性がかなりの美男美女というのもあり、華やかな作品に仕上がっています。

悪かった点は、男女の恋愛模様が少々多く、ゾンビの出番があまりなかった点です。忘れてはいけないのは本作はゾンビ映画であります。ゾンビ映画好きとしてはゾンビをメインにしてほしいという気持ちがあるので、色恋沙汰が多いと少し退屈してしまう面がありました。

まとめ

・高貴でお上品なイギリスの世界観が良い!

・登場人物が美男美女で良い!

・ゾンビの出番が少ないのが少々残念…。

評価:75点(100点満点中)

もう少しゾンビに焦点を当てて欲しいという気持ちもある作品でした!

 

 

【エイリアンVSエイリアン】ちょっとハイクオリティなお遊戯会

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【製作国】アメリカ【製作年】2007年 【上映時間】84分

【監督】スコット・ハーパー

【キャスト】
ウィリアム・カット(安原義人
ディディ・ファイファー   ほか

エイリアンVSエイリアン

こんにちは。おぴまろです。
あれは何年前のことだろうか。私がまだ学生の頃、映画に魅入られレンタルビデオショップにあるDVDを片っ端からレンタルして鑑賞していた時のことだった…。
当時、『エイリアン』やら『プレデター』やら、地球外生命体を題材にした映画が流行しており、私自身もそういった映画にそこはかとない魅力を感じていたのだが、そんな中ある映画を見つけてしまったのだ…。

「エイリアンVSエイリアン」

これはもしや、『エイ◯アンVSプ◯デター』の続編?!
そう思いすぐさま手に取り自宅に持ち帰るおぴまろ少年であったが、これが続編ではないどころか、とんでもない作品だということを彼はまだ知る由もなかった…。
というわけで今回は、学生時代に苦い思いをしたこの、「エイリアンVSエイリア」』なんですけどね。最近久し振りに思い出して鑑賞してみたのですが、

やっぱこれすげーわ!!

なんていうか、本家の続編ではないのはもうね。そういう問題じゃなくて完成度がなかなかスパイシーなんですわ。いうならば、ちょっとハイクオリティなお遊戯会やってるみたいな。まあでも、コメディとしてあたたかーい目で見る分には良いかもしれません。
そんな出オチ感満載の『エイリアンVSエイリアン』のレビューです!

エイリアンVSエイリアンのあらすじ

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クモっぽいエイリアンとプ◯デターっぽいエイリアンが戦います。

内容だけにツッコミどころが多い

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結局のところ、この作品は本家を(よく言えば)オマージュした作品なのですが、なかなか低予算でして、地球外生命体に侵略される臨場感なんてものに期待してはいけません。この作品は、ツッコミどころを抜き打ちチェックするために存在するのです。というわけで、ツッコミどころをネタバレしない程度に箇条書き。

・冒頭で主人公らしきオッサンが車道のど真ん中でランニングをしている
・最初に出てくるヒロインらしき女性がうるさい
・ハンターっぽいエイリアンの装備が完全にお遊戯会
・エイリアンに飛ばされて転がり落ちるシーンの芝生が完全に別の場所(おそらくワープかな) 

軽くあげただけでもこんな感じです。冒頭はロック調ミュージックと共に主人公が車道をランニングしています。場所陣取りすぎて邪魔です。途中で家族が行方不明になった女性と合流します。落ち着きがなくてうるさいです。プ◯デターっぽいエイリアンは装備がラフです。余裕ですね。そのエイリアンにぶっ飛ばされて転がり落ちる芝生が完全に飛ばされる前と別の場所です。きっと、ワープですね、ありがとうございます。

…いったん落ち着け!!

目を閉じて深呼吸してみる

当時、この作品を本家の続編だと思って鑑賞していた私は、「前作に制作費を投入しすぎたのか…?」と勘違いしていました。これはきっと前作が面白すぎたのだ!と深く考えすぎず、目を閉じ、ゆっくりと深呼吸してみたのです。
そして目を開ければほーら、何かが変わるはず。…何も変わんねえ!!

主人公の吹き替えが謎に大物

この作品に何か良いところがあるはずだ!きっと、何か…!
あった!ありましたよ!
実はこの作品の主人公の吹き替えを担当する声優さんが、安原義人さんなのです。安原さんと言えばミッキー・ロークゲイリー・オールドマンなどの吹き替えを担当している大物です。なぜこのような作品を担当したのか…?
とはいえ、それだけで一気に巻き返した感じはありますね。

良かった点/悪かった点

良かった点は、主人公の吹き替えが大物であるということ。以上です

悪かった点は、低予算すぎてお遊戯会みたいになってしまっていることです。ツッコミどころが多く、「おいおい、なんでだよ!」という気持ちになりましたね。

まとめ

・漂う低予算感!

・ツッコミどころが満載!

・吹き替えが大物!

評価:10点(100点満点中)