映画「ゾンビワールドへようこそ」感想 冴えないボーイスカウト3人が一皮むける!?
【製作国】:アメリカ 【上映時間】:93分 【 製作年】:2015年
【監督】:クリストファー・B・ランドン
【キャスト】
ベン:タイ・シェリダン
カーター:ローガン・ミラー
オギー:ジョーイ・モーガン
デニース:サラ・デュモン
ジェフ:パトリック・シュワルツェネッガー …他
ゾンビワールドへようこそ
「ようこそ!!」
ゾンビ映画、面白いですよね。こんにちは。ゾンビ映画をこよなく愛するおぴまろです。
今回紹介する映画は「ゾンビワールドへようこそ」。
(えーっと、大丈夫なのか...?)
私はレンタルビデオショップでこのパッケージを手に取った時にそう思いました。
だって、「ようこそ」ですよ?
邦題もなかなかですし、パッケージもなんとも...。
このとき私は、「ゾンビ映画を選ぶ際に、長い邦題と素直なパッケージに気をつけろ」レーダーがビンビン反応してしまったのです。こういった作品には騙されてましたからねぇ。いや、まてまてストーリーは面白いかもしれないじゃない...!
えーとあらすじは...
「(色々略)...モテないボーイスカウト3人組がゾンビと...(色々略)」
ボーイスカ...!!?だめだこりゃ!!
終わった...今回はハズレだ...。そう思って観たこの映画!
それが面白いんです!(手のひら返し!)
この作品、パッケージと邦題の出オチ感はありますが、ホラーコメディとしてとても見応えがある作品だったのです!コメディを盛り込みながらも、ゾンビとしてのホラー、そして下ネタをふんだんに取り入れた作品!それでいて無駄がない!さらにアノ有名ハリウッドスターの2世が出演していたり...?!
そんな「ゾンビワールドへようこそ」を紹介していきます!
【あらすじ】
高校生でボーイスカウトのベン、カーター、オギーはクラブで女の子と遊びたくて仕方がない。ある日、キャンプを抜け出してパーティー会場へ行く途中、なんとゾンビ化した住人たちが襲ってきた!
間一髪のところを美人ウエイトレスに助けられた3人は、ボーイスカウトで 身につけた様々なワザを駆使して、一致団結しようとするのだが…。(Amazon)
【コメディに甘えすぎないちょうどいい作品!】
この作品の感想は真っ先に、
ちょうどええ!ちょうどええんや!
なぜならホラーとコメディのバランスが取れているから。
ボーイスカウト命のオギー、ボーイスカウトが恥ずかしいベン、ボーイスカウト抜けたい上に女の子とイチャイチャしたいカーター。
...アンタらほんとにボーイスカウトなんですか?!(オギー除く)
そんな3人組がコメディに華を咲かせてくれますし、思春期ならではの下ネタなんかも調味料としてふんだんに盛り込まれてます。彼らの会話なんて、かつて思春期にころの自分を見ているような気持ちにさせてくれます。
冒頭でカーターさんは「ボーイスカウトの服着てるなんて貞操帯付けてるのと同じだ!」と叫んでいます...笑
そんな作品ですが、ホラーの要素もきちんとしています。
ゾンビのメイクもしっかりしており、ゾンビひとりひとり(一体一体)に個性が出ています。また、ゾンビの登場も恐怖を煽るシーンが多々あり、緊張感を与えてくれます。
オギーがマシュマロと豆の食べすぎでボーイスカウトのリーダーであるロジャース邸でトイレにこもってるシーンがあります。
彼は臭い防止のために窓を開けますが、後ろからゾンビが近づいてきます。
それもゆっくりと...。
でもオギーは腹痛と戦っておりそれどころではありません。
いやそれどころなんですけど...!!!
そんなシーンはコメディとホラーの調和であり、ちょうどいい緊張感を与えてくれます。
【着目したい彼らの成長!!】
以下少々ネタバレを含んでいます。
ゾンビ映画なのだからゾンビに着目したい!でも、それだけじゃないんです!
前述の通り、3人のうち、オギー以外はボーイスカウトを辞めたがっています。
随一お調子者のカーターはボーイスカウトのキャンプの日、いかにもなチャラ男グループに、パーティに誘われます。カーターはなんとしてもチェリーボーイを卒業したいため、ベンを連れてキャンプを抜け出そうと試みます。
そのことに気づいたオギーは激怒。
3人の仲に亀裂が生じてしまいます。
ベンはチャラ男グループと一緒にいるケンドルに恋をしていますが、なかなか踏み込みません...。
そんな彼らの踏み込めない友情、愛情にメスを入れたのがストリッパーのデニースです。(彼女自身はストリップバーのウェイトレスと豪語しています。)
初めてのストリップバーで初めてのゾンビと遭遇し、戸惑うベン、カーター。そこにショットガンを持って現れたのがデニースです。彼女はセクシーで、一見ヒロイン?!な感じがしますが、私はそうは思いません。
ゾンビと立ち向かっていく中で、彼らの成長のキーパーソンとなるのが大人の女性である彼女な訳です。
そう!いわば人生の師匠であるのです!
決してセクシーヒロインなどという視点で見てはいけません!断じて!
【良かった点/悪かった点】
良かった点は、先にも述べた通りホラーとコメディの調和が取れており、非常にテンポが良い作品に仕上がっている点ですね。
笑うところは豪快な下ネタ!エロ!が盛り込まれ、ゾンビが迫るシーンはジリジリと恐怖感を与え退屈させない作品に仕上がっています。
悪かった点なんて、細かい部分になってしまうんじゃないかと思ってしまうくらい良い作品でありましたが、強いて言うなら感染の概念が甘いのと、途中ゾンビが走っちゃうところですかね!
冒頭の研究所から発生したバイオハザードからまたたくまに広がる感染力だというのに、主人公グループのカーターがストリッパーゾンビの血を顔面に浴びても感染しなかったのは、彼に免疫でもあったのか…?と思ってしまうほど。
そして大量に押し寄せるゾンビも、主流と言われているノロノロとした動きをしたので安心したのも束の間、突然走り出したり…。まるで主人公たちのピンチ度合いに合わせてくれてるような描写が多々ありました…(笑)
まあこれらも、「うおおい!」と軽いツッコミを入れられるくらいの良作に仕上がってるのではないでしょうか!
【実はアノ有名ハリウッドスターの2世が出演していた?!】
ボーイスカウト3人に焦点が当てられたこの作品。
実はその影に意外な方が出演されていたのです。
作品の冒頭でカーターをパーティに誘ったチャラ男くんジェフ。
そんなホラー映画で必要不可欠な役を演じた彼の名は、パトリック・シュワルツェネッガー。
…もうお分かりですよね?そうです!シュワちゃんこと、アーノルド・シュワルツェネッガーの息子さんです!
いやー意外ですね。とはいえ同年、シュワちゃんも『マギー』というゾンビ映画に出演しているんですね。親子揃ってのゾンビ映画デビューなわけです。
さあ、そんなパトリック・シュワルツェネッガーさんですが、今作ではかつての父のようにロケットランチャー片手にゾンビと立ち向かうのか…?!!目が離せませんね!(本編見たら分かりますが、悲しい結末に…?)
【まとめ】
・ゾンビ×ボーイスカウトという斬新な設定がイイ!
・笑いあり!下ネタあり!成長あり!終始テンポの良い作品である!
・実は意外な2世俳優が出演していた!
評価:88点(100点中) 出オチ感あるのに終始楽しくゾンビ映画として観れる良作でした!